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くすりの話 あれこれ ~代々木病院~
No.94:薬局の調剤に関わる料金などの改定~患者の皆さんにご理解を!
薬剤師 西村 清志
この4月1日から、厚生労働省が定める薬局の調剤に関わる料金と薬の価格が改定されました。地域の薬局として、在宅医療の推進と24時間の開局または電話待機の対応、医療費抑制のため後発(ジェネリック)医薬品の使用推進などが求められ、さらに、お薬手帳も見直されました。
2年前の改定で、お薬手帳が3・11東日本大震災時に非常に役立ち、皆さんに持っていただこうと、お薬手帳に処方内容等を記録したり、お薬手帳お忘れ時に処方内容等を記載したシール(以下「シール」という)をお渡しすることも薬剤服用歴管理指導料に含まれました。
しかし、薬剤師が反省すべきところですが、お薬手帳の必要性や活用方法の説明が不十分で、説明がなくお薬手帳やシールを渡された等の指摘がありました。
今回の改定では、①お薬手帳に処方内容等を記録した場合、②お薬手帳が不要な場合(シールのみお渡しした場合も)で、薬剤服用歴管理指導料が①より②が3割負担20円、1割負担で10円ほど安くなりました。
お薬手帳には、アレルギー・副作用歴、処方内容などを記録します。これを医師、薬剤師などに提示することで、医師等が治療方針に役立てたり、薬剤師等が薬の重複やのみあわせのチェック、副作用の発見や再発防止などに役立てます。
外出、旅行、災害時の緊急受診、薬局で薬を購入する時にも役立ちます。是非、多くの方々にお薬手帳を携帯し活用していただきたいと思います。
薬局では、医療安全向上、医薬品の適正使用推進や医療費の軽減のため、アレルギーや副作用歴、他院受診、併用薬、服薬中の体調の変化、服薬や残薬の状況、後発医薬品使用の意向などを患者さんにおうかがいします。
今回改定で、この確認時期が、効率よく薬を調製するため、処方せん受付後、薬を調製前に義務化されました。後発医薬品を使用すること、残薬状況によりお薬の数量を調整することは、患者さんにとても経済的です。
薬局でも、薬を整理し、医師に処方提案するなど、患者さんの服薬のお手伝いをしていきたいと思います。
個人の医療費を減らし、高騰続ける国全体の医療費を抑えて、今の医療保険と公費医療の制度を改悪させないで存続させていきたいものです。