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くすりの話 あれこれ ~代々木病院~
No.144:ワクチンと予防接種について
横尾浩也 薬剤師 たくみ外苑薬局
免疫の仕組み利用したワクチン
最近、感染症の対策として注目されているワクチンについて少しお話させていただきます。
感染症にかかると抗体等が体内で作られ、新たに外から侵入する病原体を攻撃する仕組みができます。
この仕組みを利用したのがワクチンです。ワクチンを接種することにより、あらかじめウイルスや細菌等に対する免疫を作り、病気にかかりにくくします。稀に熱や発疹等の副反応がみられますが、実際に感染症にかかるよりも症状が軽いことや、周りの人にうつすことを軽減する利点があります。
予防接種は個人と社会の二つを守る役割
予防接種には、個人と社会の二つを守る役割があります。予防接種を受けるとその病気に対する免疫が作られ、その人の感染症の発症あるいは重症化を予防することが期待できます。また、多くの人が予防接種を受けることで、多くの人が免疫を獲得していると集団の中に感染患者が出ても流行を阻止することができる集団免疫効果が発揮され、感染の拡大を防ぐことが期待できます。
新型コロナウイルスワクチンへの期待と心配
現在、開発が進んでいる新型コロナウイルスワクチンですが、早急な審査で安全性が十分に審査できるのかということに関して、関係機関の専門家らから指摘されており、このワクチンへの期待は大きいのですが心配なところでもあります。
日常の予防をしっかりと
また、コロナウイルスは変異を起こしやすいワクチンであり、インフルエンザのように何度もかかる可能性があり、予防接種をしたから大丈夫ということではありません。日常から手洗いを行う習慣を、体に染み込ませ、この先も乗り越えていきましょう。