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くすりの話 あれこれ ~代々木病院~
No.142:病気と制度の活用について
山崎 有希子 薬剤師 たくみ外苑薬局
新型コロナ感染拡大にともなう緊急事態宣言が出され、テレワーク・リモートワークが広がり、新しい働き方として注目されました。
また以前よりがんやメンタル疾患などを抱えながら働い続ける方も少なくありません。より自分らしく人生を諦めず、折り合いを付けながら過ごせる方法を見つけることはとても大切です。そのためには、私たちが利用できる制度を上手に活用していくことが大事になってきます。
例えは、働き盛りの方が、がんに罹り仕事を休業しなくてはならない場合どうしたら良いでしょうか?
一般的には、
- ①短期間の治療・入院でしたら、勤務先の有給休暇を利用します。
- ②休業が連続4日以上になるようでしたら、健康保険の傷病手当金制度を利用出来ます。支給開始から最大1年6ヵ月間、仕事を休む前の1年間の給与の平均のおおよそ3分の2の額が支給されます。
- ③初診日から1年6カ月以降は、障害年金制度を利用できます。復職した場合も、給与を貰いつつ、減収を補うよう受給が可能です。
ただこれらは自動的には受給されず、それぞれの手続きが必要となります。
何が利用できるかは個々人の状況によって違ってきます。「がん制度ドック」というウェブサイトで利用可能な制度を検索することもできます。
最近では、通院等によるコロナ感染リスクを避けるために、訪問診療や訪問看護、薬剤師の在宅訪問などに切り替えた方もいます。利用された方も多いですが、残念ながら、制度を知らずに治療を中断されていた方もいらっしゃいました。
他にも特別な事情ができたときに、制度により対応できることがあるかもしれません。お困りの事や制度上のことなどございましたら、お気軽に病院や薬局までご相談いただけたらと思います。