くすりの話 あれこれ ~代々木病院~

No.140:あなたのかかりつけ薬局に

八田麻満子 薬剤師 たくみ外苑薬局

みなさん、かかりつけ薬局をご存知ですか。医薬分業が始まった明治時代から、かかりつけ薬局という言葉が使われていたということですが、2016年調剤報酬改定で既存的な存在から正式に認められるようになりました。
かかりつけ薬局には大きく3つの特徴的な機能(役割)があり、かかりつけ薬剤師が中心となっておこなってきます。
●患者さんの服薬状況を1か所の薬局でまとめ、継続して管理する機能で、のみ合わせや重複、残薬を調べ、調整します。
●24時間、電話などで、のみ方や副作用等の相談に応じます。また、必要に応じて在宅医療を行うこともあります。
●薬局だけでなく医療や介護事業所のスタッフと協同で対応する役割も担っています。

たくみ外苑薬局で関わらせていただいた患者さんの例をご紹介します。
◎何か所もの病院に受診し、残薬も重複も多く、目が悪く文字が見えない患者さん。→ 包括支援センターに連絡し、病院・薬局を1か所にまとめ、薬剤訪問を開始。薬の説明は絵を使って行い、必要な薬をきちんとのむことができるようになりました。
◎1日4回薬をのむため、のみ間違い、のみ忘れが多い患者さん → 医師と相談して1日1回だけに薬を調整。ご近所の方だったので曜日を決め1週間分ずつ薬をお渡し、これまでのところ順調。
このように、一人一人の患者さんの状況に合った細やかな対応が可能となります。

薬局は本来、健康に関するあれこれを相談する身近な場所なのだと思います。みなさんのかかりつけ薬局として、お薬のことだけでなく、ちょっとした生活で気になることなどお気軽にお声かけください。

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