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くすりの話 あれこれ ~代々木病院~
No.134:お酒との付き合い方
山崎 有希子 薬剤師 代々たくみ外苑薬局
お酒を飲めるか飲めないかは遺伝で決まっています。普通に飲める人が過半数、弱い人が40%、全く飲めない人が5%います。全く飲めない人には無理強いは絶対NGです。
昔弱くて今普通という場合、遺伝以外のお酒無毒化ルートができた状態です。元々普通に飲める人より脳萎縮と消化器系癌リスクが高いです。市販薬でも広く使用されるアセトアミノフェンで肝炎になりやすいことでも知られています。自分や同席者の元々の体質を知っておくことも大事です。
飲める人は飲めるゆえに依存リスクも高いため、適正量は知っておきましょう。適正飲酒量は、以前から推奨の1日1ドリンクに加え、週5ドリンクまでがよさそうという研究結果が昨年ありました。どんな人でも。毎日4ドリンクを20年で肝臓を悪くし、週17ドリンク超は4~5年寿命を縮め、1日7~8ドリンク以上は飲めません。飲める人でも1ドリンクが身体から消えるまで3時間以上必要なので、一気飲みすると死が待っています。もし、一気飲みせざるを得ない状況があるならば、その後すぐ裏で吐くという技を鍛えた方がよさそうです。
依存になると適正飲酒はできないため、断酒+通院+自助グループ参加を勧めましょう。
お酒に飲まれず、それぞれに合った距離で付き合い、人生を長く楽しみたいですね。