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くすりの話 あれこれ ~代々木病院~
No.127:乾燥対策について
長野愛美 薬剤師 代々木病院薬剤部
乾燥対策の主な医薬品
今年も乾燥の時季がやってまいりました。今回は乾燥対策で使用される主な医薬品3種類について紹介します。
①白色ワセリン
まず、こちらは不純物が少ないことが特徴で、身体からの水分蒸発を防ぐために使用されます。入浴後に濡れた状態で薄く塗ると効果的です。同じ成分でプロペトと呼ばれるものは、白色ワセリンより柔らかく作られているため、広範囲に塗り広げやすくなっています。
②尿素含有剤
次にこちらは医薬品によって尿素含有量に違いがあるため、使用部位や症状の程度によって使い分ける必要があります。尿素の主な効果として、ガサガサと硬い皮膚を柔らかくし、肌の水分保有量を維持する働きがあります。しかし、正常な肌に使用するとピリピリするなどデメリットも存在します。そのため、症状が落ち着いてきたら使用を控える必要があります。
③ヘパリン類似物質
ヘパリン類似物質は、角質の水分保持作用を助ける働きがありますが、こちらも尿素含有剤と同じように、人によっては刺激感などデメリットがあります。
皮膚科医や薬剤師に相談し、正確な知識のもと、正しい薬の選択と使い方で乾燥から肌を守っていきましょう。