くすりの話 あれこれ ~代々木病院~

No.118:インフルエンザワクチンを早めに摂取し予防を

槙野和文 薬剤師 代々木病院

今年もインフルエンザが流行する季節となりました。
例年12月から徐々にインフルエンザの流行が始まり、1月~2月にかけて流行のピークとなることが多いのですが、今年は9月から集団感染事例が報告されています。
インフルエンザにはA型とB型がありますので1シーズンに2度かかる可能性があります。現時点ではA型インフルエンザの発生数が多いようですので、今シーズンすでにインフルエンザになってしまった方も、B型インフルエンザにならないよう予防する必要があります。

インフルエンザの症状
「インフルエンザ」は、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。普通の風邪よりも急激に発症し、症状が重いのが特徴です。
インフルエンザに感染すると、1~5日の潜伏期間の後、38℃以上の高熱や筋肉痛などの全身症状が現れます。健康な人であれば、その症状が3~7日間続いた後、治癒に向かいます。気管支炎や肺炎を併発しやすく、脳炎や心不全になる場合もあります。

インフルエンザの予防法
①ワクチン
今シーズンのワクチンも昨年と同様にA型2種、B型2種で造られた4価ワクチンとなっています。
ワクチンによる予防効果が期待出来るのは、摂取2週間後から5か月程度と言われています。また、効果が出るまでに2週間程度かかりますので流行が始まる前の摂取が効果的と言えます。
ワクチンを接種すれば100%インフルエンザにかからずにすむというわけではありませんが、重症化を予防する効果もありますので、まだ摂取していないか方は早めの摂取をお勧めしたいと思います。
②生活での注意点
流行期に「人ごみに出ない」、「人ごみに出るときはマスクをちゃくようする」、「手洗い・うがいをしっかりと行う」、「室内の湿度を保つ」などが挙げられます。
定期的な換気も効果的です。さらに体力が低下していると、インフルエンザウイルスに感染しやすくなります。バランスのとれた食事、十分な睡眠を心がけましょう。

インフルエンザかな?と思ったら
早めに受診するようにしましょう。早めの受診は合併症などの危険から自分の身を守るだけでなく、周りの人にうつさないという意味でも重要になります。
しっかり予防して冬を乗り切りましょう。

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