サプリメントに頼らない生活

No.98:清涼飲料水、糖類過剰にご注意

藤竿伊知郎(外苑企画商事、薬剤師)

暑い日が続き、清涼飲料水に手を伸ばすことはないでしょうか。気になるのが糖類の取り過ぎです。この場合の糖類は、単糖類(ブドウ糖・果糖など)と、二糖類(砂糖・乳糖など)で、吸収されやすい物質です。

コーラやサイダーでは、100ml中に砂糖類が約10g(40Kcal)、500mlのペットボトルで200Kcalとなります。冷たくすると甘味を感じにくく、炭酸の酸味もあり、糖の多さに気付きにくいものです。前に紹介したスポーツ飲料よりも、身近な炭酸飲料には注意が必要です。

炭酸飲料は、キャップを開けると1本飲みきる場合が多く、吸収の早い糖類が高血糖状態をまねき、その結果喉が渇き、さらに清涼飲料水を飲むという悪循環に陥ってしまいます。

糖は1gで約4Kcalのエネルギーを生じて、太る元となります。また、食欲を減退させ、きちんとした食事が取れなくなることで夏バテを長引かせることとなります。

世界保健機関(WHO)のガイドラインは、遊離糖類摂取量をエネルギー総摂取量の10%未満に減らすよう勧めています。日本の成人では、男性66g、女性51gです。5%まで減らして1日25g(ティースプーン6杯分)程度に抑えると、さらに健康効果が増大するとしています。

普段、糖類の摂取を抑えることに気をつかっていても、飲み物に対して不用心なのは考え物です。

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