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サプリメントに頼らない生活
No.95:糖質制限ダイエットの問題点
藤竿伊知郎(外苑企画商事、薬剤師)
上着を脱ぎ、おなか周りの脂肪が気になる時期となりました。そうなると、糖質制限ダイエットや、糖質オフ食品に興味がわくのではないでしょうか。
糖質とは食物繊維以外の炭水化物の総称で、消化吸収されエネルギー源となります。糖質制限痩身法が注目されたのは、2000年代初めにアトキンス・ダイエットが米国で流行してからです。
砂糖やパン、白米、パスタなどの炭水化物を1日20~40gに制限し、代わりに肉やベーコン、バター・チーズ、卵などのタンパク質や脂肪(脂質)は自由に摂取してよいという食事法です。うまい物を制限無く食べられ、人気を呼びました。
太り過ぎを解消する緊急処置としては有用ですが、強い糖質制限を日常生活に取り入れるのは危険です。肉や脂質をふんだんに取ることは、摂取する脂質成分の偏りを生みます。また、食物繊維摂取が減ることにより、腸内細菌のバランスを崩してしまいます。
太りにくい食事法として糖質制限が意味を持つのは、食後血糖が急激に高まらないようにすることです。ポイントは、ご飯のように消化吸収の良い炭水化物を減らし、精製されていない穀物など食物繊維が豊富なものを選ぶことや、野菜を先に食べるなど順番を意識することも大切です。
糖尿病の食餌療法ですすめられる、低GI食品が参考になります。割高で特別な食品を買わなくても十分です。