サプリメントに頼らない生活

No.91:風邪による発熱時の過ごし方

藤竿伊知郎(外苑企画商事、薬剤師)

寒さ厳しい日が続きます。風邪で熱が出たら、新型コロナやインフルエンザの心配で不安になることと思います。医療現場ではアセトアミノフェンなどの解熱剤の供給不足が続いています。また、ドラッグストアにある感冒薬や葛根湯の不足も目立っています。

高齢や持病がある方は、発熱外来へ行くことをお勧めしますが、自宅で療養される場合の過ごし方をまとめます。のどの痛みや鼻水、咳、悪寒と肩こりに続く発熱は誰でも経験したことがあるでしょう。このような風邪症状は、ウイルス感染から身を守るための免疫反応によっておこります。

漢方では、体温を高めて抵抗力をつけるという考えで、風邪の初期に葛根湯など体を温める薬を用います。食事でも生姜・ネギなど体を温める食品を、消化に負担がない野菜スープとしてとるのが良いでしょう。ビタミン補給にもなるリンゴなど果物も摂取したいですね。暖房とともにのどを保護するため、室内の加湿も心がけてください。

熱が38度を超えるぐらい高くなったら、エネルギーと水分・電解質補給に努めましょう。おかゆを作るのが大変なら、スポーツドリンクやゼリーなどを買ってくるのも良いでしょう。

残念ながら、風邪のウイルスに効く特効薬はなく、サプリメントで症状軽減に有用なものはありません。体調に不安を感じたら、十分な栄養と休息を取ることで冬を乗り切るようにしましょう。

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