サプリメントに頼らない生活

No.78:ネット広告の健全化を期待します

藤竿伊知郎(外苑企画商事、薬剤師)

健康食品のネット広告規制を、消費者庁が準備しています。2021年6月から始まった「アフィリエイト広告等に関する検討会」が、年内にまとめを出す予定です。
アフィリエイト広告とは、販売会社と違う第三者(アフィリエイター)がブログ記事などへ掲載する広告です。実際に販売につながった場合に、成功報酬を支払う仕組みです。

国民生活センターや日本広告審査機構等が、広告主に対して問題のある表示について指摘した際に「アフィリエイター」が勝手にやったことだから」と自らには責任がないとする広告主の主張に対し、十分な反論ができず、強く表示改善を求めることができない状況が続いていました。

検討のきっかけは、2020年7月に大阪府警が、広告仲介会社と広告主の健康食品販売会社の社員らを薬機法違反容疑で逮捕した事件です。問題となったのは、「ズタボロだった肝臓が半年で復活…?お酒も食事も我慢しなくてOKな方法がスゴすぎる!」とする健康食品のネット広告。記事風の体験談は架空で、医薬品でないのに効果や効能を宣伝していたのです。

販売会社は、サプリメントなので医薬品のような効果・効能を表現してはいけないことは知っていたので、「広告は制作会社に任せている」としましたが、最終的には罰金が科せられました。
諸外国と同様な不当表示規制ができるようになることを期待します。

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