サプリメントに頼らない生活

No.77：腹式呼吸でリラックスする

藤竿伊知郎（外苑企画商事、薬剤師）

前回紹介した腹式呼吸は、生活の厳しさや体調不安で心身のバランスを崩しているのに、受診する時間もないという方に役に立つリラックス法です。
心臓の動き・呼吸・食物の消化など生命を保つ働きは自律神経によりバランスを保っています。その中で呼吸は唯一、自分でコントロールできる機能です。ヨガや気功など古来の健康法は呼吸法に注目してきました。
緊張が続くとき呼吸は浅くなり、気づくと息を詰めていることはないでしょうか。深くゆっくりとした呼吸は、高ぶった緊張を鎮める効果を持ちます。

深い呼吸というとラジオ体操で胸を拡げる動きを想像します。また、腹式呼吸は合唱や演劇の発声練習を想像されるでしょう。こんな難しいことは無理と思っている方、ご安心を。ここでお勧めする腹式呼吸は、気合を入れる必要もなく、専門家の指導も不要な方法です。 準備として、イスに座ったり横になった楽な姿勢で、肩の力を抜きます。初めにおなかをへこますようにゆっくり6秒間かけ息を吐ききり、1秒間ほど息を止めた後、3秒間ほどでおなかを膨らませるように息を吸い込みます。落ち着くまで、これを繰り返すだけです。

早く寝なければと思うほど、気になることを思い出し落ち着かなくなるものです。そういうときに、数を数えながらおなかのへこませ方に意識を集中することは、無心の状況を作るのに役立ちます。

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