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サプリメントに頼らない生活
No.72:ウイルス消毒に次亜塩素酸水はいらない
藤竿伊知郎(外苑企画商事、薬剤師)
1年前の2020年6月、厚生労働省・経済産業省・消費者庁の3省庁が連名で「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」を発表し、物の消毒につかう薬液の指針を示しました。それをうけて、当欄でも「効果が弱く不安定な次亜塩素酸水を使う必要はまったくありません」「物の消毒には、経済性の点でも食器用洗剤を薄めて使うことが最適です」と書きました。
公的指針が出たことで、問題の次亜塩素酸水製品はなくなったと思っていたのですが、2020年12月国民生活センターは、消費者からの相談で危害情報が寄せられていること、買取試験で有効塩素濃度が表示の2割以下だったものが15件中2件あったことなど、企業に改善を求めました。
紹介された危害事例は「商業施設の入口で消毒液を手にかけたところ、針で疲れたような痛みが生じた。すぐに水で洗い流したが痛みが続くため、皮膚科を受診した」
今年4月、企業からの回答が紹介されましたが責任逃れが目立ちます。「肌と同じ微酸性という点、肌へのやさしさ実証済み」製品表示は「あくまでも製品を利用時にうっかり肌についてしまった場合において、その安全性を『第三者機関で確認している』という説明でございます。手指消毒に使えるといった説明ではありません。消費者が勘違いしないようにその旨即時修正させていただきます。」とのこと、このような製品は無くて結構です。