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サプリメントに頼らない生活
No.56:飲み合わせに注意がいる健康食品
藤竿伊知郎(外苑企画商事、薬剤師)
サプリメントを併用した「多剤服用」で困るのは、薬局が変わったり健康被害が起きる機会が増大することです。健康被害の原因は、量が多いことによる中毒性と、含まれている成分によるアレルギー性肝障害が問題となります。
問題が大きいのは心臓血管系の治療です。血栓ができにくいよう血液凝固を抑制する薬の効果が、血液サラサラをうたう健康食品の服用で影響されると、出血につながり危険です。とりわけ魚油は、医薬品として使われることもあり効力が強いため注意してください。
また、降圧剤は、血圧の値だけでなく、その人の家族歴、職業、運動量、食事内容などを創業評価して、薬剤の種類、投与量を決定し、診察ごとに修正しています。健康食品類も食事や併用薬と一緒に評価する必要があります。
食事による血糖値上昇を抑えたり、脂肪吸収を減らすと称する健康食品は、効果が弱いので薬との飲み合わせが問題となることは少ないと考えます。
医師に告げずに健康食品を使いうことは、治療効果の判定に悪い影響を及ぼします。治療は専門家任せでも困りますが、医師と患者との共同作業になります。
健康食品は、副作用報告が十分に集約されていないため、評価に苦労しています。診察を受けるとき、服用している健康食品を医師に伝えるとともに、副作用かと思ったらそのことを報告いただくようお願いします。