- HOME>
- お役立ち情報>
- サプリメントに頼らない生活>
- No.53:品質が保証されないサプリメント
サプリメントに頼らない生活
No.53:品質が保証されないサプリメント
藤竿伊知郎(外苑企画商事、薬剤師)
前回紹介した、国民生活センターの「錠剤・カプセル状の健康食品の品質等に関する実態調査」で、買い取り試験した製品の4割が規定した時間内に溶けないという、医薬品ではあり得ない品質不良が指摘されています。また、服用中のサプリメントをもらい受け試験した場合、5割がこの崩壊試験に合格しませんでした。溶けなければ有効成分は吸収されません。
機能性表示食品の成分含量はおおむね表示通りでしたが、機能性関与成分が50銘柄中2件で表示量の2倍以上入っていたなど、問題がある製品も見受けられました。ウェブサイトと商品パッケージを比較したところ、約3割の銘柄で原材料表示や栄養成分表示に違いが見られました。
ビタミン・ミネラルなどの栄養補給のために飲んでいる方が66%、疲れやすさの改善に32%、美容・老化防止が32%と、消費者は期待を込めてサプリメントを利用していました。錠剤やカプセルの形をした健康食品の品質は安定していると答えている方は対象者の74%にのぼります。
買い取り調査の結果は、その期待を裏切るものです。一方で、製品購入前に参考とするウェブサイトには「ルテインというサプリにおいては、薬と同等の即効性を感じます。(中略)最高に効きます」といった誇大なあおり広告が見られました。
客観的な製品評価が無い中で、やみくもな利用はもったいないと思います。