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サプリメントに頼らない生活
No.37:機能性表示食品の誇大広告を行政処
藤竿 伊知郎(外苑企画商事、薬剤師)
1月19日、消費者庁は「葛の花由来イソフラボン」を成分とする機能性表示食品について、販売業者9社へ景品表示法による総額1億1088万円の課徴金納付命令を出しました。この金額は売り上げの3%に相当するものです。
この製品は「肥満気味な方、体重(BMI)が気になる方、お腹の脂肪が気になる方、ウエスト周囲径が気になる方に適した食品」と表示できます。ところが、飲むだけで「運動も食事制限も続かない」人に、ウエストのくびれがわかるほどの痩身効果が得られると宣伝していたため、2017年11月7日、誇大広告の改善措置命令が16社に出されました。
根拠とされた研究で、被験者は1日の摂取カロリーを2000kcal程度に抑え、1日当たり9000歩前後を歩いていました。現在は、広告の中に、その条件を記載しています。
楽をして痩せると宣伝し、効果の限られた商品を販売することは、後を絶ちません。
機能性表示食品の販売に対する処分は、これが初めてです。消費者庁が調査を開始した途端に謝罪広告を出して処分対象期間を短縮し、売り上げが5000万円に満たなかった7社は課徴金を免れました。企業が届け出るだけで効能を表示できる食品であるため、だまされて購入した消費者に対する補償もあって良いのではないでしょうか。