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サプリメントに頼らない生活
No.34:体験談をもとにした誇大広告にメス
藤竿 伊知郎(外苑企画商事、薬剤師)
体験談をたくさん載せ、いかにも健康効果がありそうな広告の中に、小さな字で「個人の感想」と書かれています。その表示改善に消費者庁が動き、7月14日、「打消し表示に関する実態調査報告書」をだしました。その中で、表示のガイドラインを示しています。
広告には、その製品が優れていることをうたう「強調表示」と、制約があることを伝える「打ち消し表示」をセットで示す必要があります。ところが、不都合な情報は小さな字で目立たないように表示されがちです。
調査は、実際の広告をモデルにしたモデル広告を1000名の消費者に示し、反応を調べました。「お腹周りがスッキリした」「カロリーを気にせず食べられる」など4つの強調表示に気づいた人は4割、さらにその半分の人が「体験談と同じような効果が得られる」と理解していました。
一方、「※個人の感想です。効果には個人差があります」という打ち消し表示は、9割の人が見落としていました。次に、打ち消し広告を見落とさないように赤枠で囲ってテストをおこないました。ところが、自分に効果があると思う人は28%もあり、強調しなかったときの39%と比べ、あまり下がっていません。
消費者庁は、体験談と同じような効果が得られた割合を数値で示すなどの改善を求めています。消費者が納得できるような広告改善を期待しています。