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クスリの あ・れ・こ・れ ~東葛病院~
No.36:高血圧について
東葛病院薬剤部 出山 和子
冬のこの時期、血圧が高い方は注意が必要です。
寒くなると体は体温を逃がさないように血管が収縮します。血圧の高い人は寒さを感じるとさらに血圧が高くなり、脳卒中や心筋梗塞を引き起こす恐れがあります。
日本の高血圧者数は約4300万人と推定され、そのうち3100万人(72%)が血圧140/90mmHg以上の管理不良だそうです。これといった症状がないため放置されがちですが、高血圧は脳血管疾患の最大の危険因子であり、日頃から正常に保つ必要があります。
病院や健康診断で血圧が高いと指摘されている方、まずは自宅で血圧を測ってみましょう。
朝晩2回毎日測定し記録します。7日間の平均と、診察室での血圧が基準を超えている場合、高血圧にあてはまります。
食事(主に減塩)、運動など生活習慣の見直しをし、それでも下がらない場合に薬を飲みます。血管を広げる作用や利尿作用をもつものなど種類はさまざまで、単剤や、複数組み合わせたりします。
薬は一生飲み続けるの?と、よく質問されますが、生活習慣の改善を引き続き取り組むことによって、将来的に、減量や中止ができることもあります。
実際、入院患者さんで、入院中血圧が下がるケースが少なくありません。それは病院食がしっかり塩分制限されていることが理由のひとつです。
生活の改善は食事、運動のほか、禁煙、節酒もありますが、ストレスを軽減することや、十分な睡眠をとって心身を休ませることも大切です。