クスリの あ・れ・こ・れ ~東葛病院~

No.35:経口補水液について

東葛病院薬剤部 杉田 大輔

暑い日が続いているのでテレビでも見かけることが増えてきたOS-1(オーエスワン)などの経口補水液についてお話しします。まずは脱水について少しお話します。

脱水とは単なる水の不足ではなく体から塩分も同時に失われた状態のことです。症状としては口の渇きや体のだるさ、立ちくらみ、皮膚の乾燥、手足が冷たくなる、食欲低下などが出現します。

そんな脱水時に水や塩分の補給・維持に適しているのが経口補水液です。ドラッグストアや薬局などで手軽に購入できる経口補水液ですが、注意する点がいくつかあります。まず、脱水症の食事療法として飲むことが基本です。脱水症でない方が普通の水分補給として飲用するものではありません。

経口補水液にはスポーツ飲料の倍以上の塩分が含まれているので、正常な状態で飲むとかなりしょっぱく感じます。
また糖分やカリウムも含まれているので高血圧、腎臓病、糖尿病等の疾患のある方は必ず主治医に確認してから購入しましょう。次に、1日の飲む目安の量があります。学童~成人(高齢者を含む)は500~1000ml/日、幼児は300~600ml/日、幼児は体重1kg当たり30~50ml/日となっています。健康な方でも目安量以上を飲むとノドの渇きから始まり、意識が遠のいたりする可能性があるので飲みすぎには注意が必要です。薬局やドラッグストアには薬剤師や登録販売員がいるので、必ず相談してから購入しましょう。

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