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クスリの あ・れ・こ・れ ~東葛病院~
No.24:お薬による眠気
薬剤部 川澄美子 薬剤師
お薬の副作用として、眠気や集中力の低下を感じたことはありませんか?
眠気や集中力の低下が起こる薬剤を服用している時は、運転等を差し控えなくてはいけません。過去に服用中の交通事故が報告されていますので十分に注意が必要です。
その中でも、一番身近なものとして抗ヒスタミン薬があります。風邪薬や花粉症、その他アレルギー疾患の際に飲む薬として広く使われています。
ヒスタミンは、鼻水やくしゃみ、皮膚の痒みなどを惹き起こす物質です。一方、脳内では集中力、活動、記憶などに関係している物質です。
脳内でヒスタミンがブロックされると、眠気を催したり、無意識下に集中力の低下や判断力の低下をきたす状態(インペアードパフォーマンス)になります。インペアードパフォーマンスは、眠気を問わず、自覚しにくいものです。
特に脳内に移行しやすい抗ヒスタミン薬がこのような症状を起こしやすいと言われています。ただし効果と副作用については個人差もあります。
集中力を要する仕事をしている人、学業に支障をきたしたくない人、自動車の運転等を行う人は、抗ヒスタミン薬の中からパフォーマンス低下の少ない薬や、抗ヒスタミン薬以外のお薬を処方してもらう事をお勧めします。
特に自動車を運転する方は、自動車運転制限のない抗ヒスタミン薬もありますので、医師や薬剤師にご相談ください。