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クスリの あ・れ・こ・れ ~東葛病院~
No.19:麻疹について
薬剤師 勇内山 英暢
麻疹とは?
麻疹とは、麻疹ウイルスへの感染により湿疹や発熱を引き起こす感染症です。麻疹ウイルスは、感染する力が強いため、ウイルスに対する免疫がなければ、高い確率で感染してしまいます。さらに、麻疹ウイルスへ感染することにより肺炎や中耳炎などの合併症を引き起こす可能性もあります。
日本は、2015年3月に世界保健機構(WHO)から日本由来の麻疹ウイルスが存在しない事を認められました。要因は、ワクチンの普及にあります。しかし、海外から持ち込まれた麻疹ウイルスによって麻疹が発生しています。
2016年には全国で麻疹に感染している患者が確認されており、千葉県では22例(10/12現在)が報告されています。
麻疹の対処法は?
麻疹ウイルスに感染した場合の治療薬はありません。そのため、発熱には解熱剤、咳には咳止めといった症状に合わせて治療する対症療法が行なわれます。麻疹の発症を防ぐ唯一の方法はワクチンの予防接種です。
麻疹・風疹混合ワクチンは、2回の定期接種(1歳時と小学校入学前1年間)が必要です。2回接種することで、麻疹ウイルスに対する免疫を維持することができます。ワクチンの副作用は、主に発熱や発疹です。