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クスリの あ・れ・こ・れ ~東葛病院~
No.01:マイコプラズマ肺炎について ~咳エチケットと手洗いを必ず~
薬剤師 斎田 幸司
「マイコプラズマ肺炎が流行しています」
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症です。
子どもの感染が多く、約80%は14歳以下の患者です。マイコプラズマ肺炎は1年を通じてみられ、冬にやや増加する傾向があります。
感染経路は患者の咳のしぶきを吸い込んだり、患者と身近で接触したりすることにより感染すると言われています。
家庭のほか、学校などの施設内でも感染の伝播がみられます。感染してから発症するまでの潜伏期間は長く、2~3週間くらいとされています。
患者の咳から感染しますので、咳の症状がある場合には、マスクを着用するなど咳エチケットを守って下さい。きちんと手洗いをすることも大切です。
症状は発熱や全身倦怠感(だるさ)、頭痛、痰を伴わない咳などがみられます。咳は熱が下がった後も長期にわたって(3~4週間)続くのが特徴です。
治療方法はマクロライド系の抗生物質(エリスロシン、クラシスロマイシン、ジスロマックなど)によって治療しますが、近年これらの抗生物質の効かない「耐性菌」が増えてきているので、ミノマイシンなど他の抗生物質で治療します。
軽症ですむ人が多いですが、重症化した場合には入院して専門的な治療が行われます。