● 出版案内文
なぜ抗がん剤イレッサで多数の副作用死が出たのか
薬害イレッサ・損害賠償請求訴訟で明らかになった
抗がん剤の承認、指示警告、安全対策の問題点。
今後の薬害訴訟に活かすべき教訓を示す。
● 帯
肺がん用抗がん剤イレッサによる多数の副作用死はなぜ起きたのか
薬害イレッサ・損害賠償請求訴訟が明らかにした
抗がん剤承認にかかわる利益相反行為や広告宣伝の問題点、
さらに指示警告のあり方、市販後安全対策のあり方など、
これから薬害事件を起こさないための教訓がここにある。
はじめに
第1章 薬害イレッサ事件とは何か
第2章 薬害イレッサ訴訟の経過
Ⅰ 訴訟の目的と意義
Ⅱ 提訴準備と地裁の経過
Ⅲ 地裁の和解勧告と被告らの拒絶
Ⅳ 地裁判決から最高裁判決まで
第3章 訴訟の争点と立証
第1節 はじめに
Ⅰ アストラゼネカ社の責任
Ⅱ 国家賠償責任
Ⅲ 判決の概要
第2節 責任論
Ⅰ 設計上の欠陥（有用性の欠如）
Ⅱ 指示警告上の欠陥
Ⅲ 市販後の責任
Ⅳ 国の責任
第3節 損害
Ⅰ 被害の実像
Ⅱ 損害論
Ⅲ 判決の概要
第4節 最高裁判決について
Ⅰ はじめに
Ⅱ 最高裁判決の骨子
Ⅲ 最高裁判決の不当性
Ⅳ おわりに
第4章 国による和解つぶし（「下書き」提供事件）
Ⅰ 和解勧告から被告らの和解勧告拒否に至る経過
Ⅱ 明らかとなった事実関係
Ⅲ 総括
第5章 薬害イレッサと運動
Ⅰ 事件の特徴
Ⅱ 被害者の会の結成と闘いのスタート
Ⅲ 支援活動
Ⅳ 国会での取り組み
V まとめ
第6章 薬害イレッサ事件とマスメディア
Ⅰ 薬害イレッサ事件とメディアの功罪
Ⅱ 被害の実情や救済の必要性を伝えたメディア報道（「功」の側面）
Ⅲ 薬害イレッサ事件を通して見えたメディアの「罪」の側面
第7章 抗がん剤の副作用被害救済制度
Ⅰ 制度の意義
Ⅱ 制度の検討経過
Ⅲ 原告・弁護団が提案する制度（試案）
第8章 薬害イレッサの教訓と薬害防止
Ⅰ はじめに
Ⅱ 医薬品の有効性評価のあり方
Ⅲ 医薬品の開発段階のリスク評価のあり方
Ⅳ 開発と市販後安全対策の関係
Ⅴ 薬害イレッサ事件とリスクコミュニケーション
Ⅵ 利益相反問題
Ⅶ おわりに
【資料】
・薬害イレッサ訴訟 がん患者の命の重さを問う
・年表（事件編）
・年表（活動・訴訟編）
・薬害イレッサ訴訟原告弁護団
・CD所収資料一覧
【関連資料CD付き】